10/20/2016

This is NOT a pumpkin

秋の大嵐。
紅葉したはっぱがはらはらと舞っていますね。

「ハロウイン」の言葉が日本中にあふれかえる10月です。(いつの間に、こうなったんだろう??)

リトルハウス英数クラブでは、教室開設以来、この季節はかぼちゃのカービングをしたり、パーティレッスンを開いてまいりました。日没が早まり、気温も急激に低下して、体調も気分も整いにくいこの時期、少しでも気分が「あがる」といいな~の思いをこめてです。

今年も各クラスで、ハロウィン絵本を読み始めました。

昨日の3つのクラスでも様々な本を年齢に応じて楽しめました。

小2生6名のクラスでは、最近は、本棚に並んでいる絵本を、「コレ読んでー」「こっち読んでー!」と引っ張りだしての合唱で、交通整理が大変、、という嬉しい悲鳴。そんな中、「しゃっくりの本!」というリクエストにお応えして、こちらを一緒に。hic hic hicの部分は、みんなで大合唱でした。



小5生が4名のクラスでは、以前にも読んだことのあるこの本。



クラスの皆さん、主人公のオスカーくんへの同情心が半端ない!「このおかあさん、無神経すぎる!」とオスカー母に対しても厳しいコメントが出ました。一年前、二年前には「言語化」できなかった自分たちの「気持ち」をだんだんと表現できるようになってるんだなあと、英語とは別の部分でちょっと嬉しかったです。

さてさて、中学生クラスでも読みましたよー。

中1クラスは、レッスンの1/3は、各自で問題集など学校の補習に取り組みます。早く終わってしまう要領のいい子たちは、BBカード準拠のPlay Bookでクロスワードやワードサーチ。夢中で取り組んでいます。「わかりそう、できそう」のちょうどいい塩梅のようです。

その後、BBカードやグラマーカードで「英語の筋肉増強」に取り組んでいますが、最近、絵本も必ず「読み聞かせ」で紹介しています。

今回は、まずこちら。ネイティブの「0歳児~2歳児」向けのボードブックです。これ、普通に読んでしまうと、「赤ちゃん本」なので、中学生には物足りないのですが、ちょっと視点を変えると、大笑いでつっこみながら楽しめます。



そして、こちらのボードブックも読みました。



下読みの時に表紙を見て、「ん?なんだっけ?」とすぐには思いつかなかった「どっかで見た感」、子ども達に見せた途端に思い出しました!

ルネ・マグリットの「これはパイプではない」です。

(ちなみに、この絵本のオチはもっとカンタン)

さてさて、中学生は、どう反応するだろう?と、ドキドキワクワクしながら、読み進めました。本に登場するのは、どう見たって「パンプキン」なんですよね。

そんな中、ひとりの男子が、マグリット的おこたえを!

「これ、絵じゃん。かぼちゃじゃないじゃん。」

わかるかな~?わかんないかな~?絵本から広がる、哲学的な探求??

どのクラスでも「物語の先の展開」を「読むのが上手な子」がいます。また、絵の細かい部分をていねいに読み取り、そこから新たな物語を展開させる力が強い子もいます。

そして、そうした「骨太な力」のある子が学校の成績がいいかというと必ずしもそうでもありません。

問題集だけ、テキストだけで英語を「勉強」していたら見えてこないかもしれない各々の潜在力が絵本を「一緒に楽しむ」ことで見つけることができるなんて、素敵だなあと改めて感じます。











10/12/2016

「育てる」と「育つ」の違い




涼しいを通りこして朝晩めっきり寒くなりました。

まずは、先月の「教室通信」で書いたひとりごとの転載から。

  
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このごろ、「英語教育」をめぐってはいろいろとにぎやかな話題が多いです。2020年に大学入試から現行のセンター入試を廃止して、民間のテスト(英検など)を活用し、従来の「読み書き」中心のテストからスピーキングやリスニングも同等に扱う方向にシフトすることがほぼ決まっています。あるいは小学校で行われている「英語活動」を小3からスタートし、小5からは「正式教科」として採用する予定だそうです。

リトルハウス英数クラブでは、もともと将来「英語に強くなるため」の「土台作り」をレッスンの主軸にです。将来、子ども達が「英語を身につけよう!」と自主的に思ったとき、よりどころになる「英語の土台」が何よりも大事だと思うからです。

そんな折、一冊の本に出会いました。「田舎のパン屋が見つけた『腐る経済』」(渡邊格 著 講談社 2013年)

岡山駅から電車で2時間以上かかる小さい町の古民家で天然菌を使ったパンを製造、販売している店主の方の「商売」や「世の中」「農業」についての思いがつまったとても面白い読み物でした。その中の「自然栽培(農法)」のお話が、リトルハウスの目指す「英語の土台作り」と似ているなあと思ったので、ご紹介しますね。

野山で植物を支える土壌は、水持ちがよく、柔らかくて温かい。そういう土をつくれば、
物は自分の力で“育つ”ようになるんだ。この“育つ”というとろがポイントだな。肥料
を与えて“育てる”んじゃなくて、“育つ”ための土をつくる。場をつくということ。それが『
自然栽培』の最大のポイントなんだ。(p126


「英語」に限らず「子育て」「教育」に通じる言葉だと思いませんか?子ども達がのびのびと「育つ」ような「場」を皆さんと作っていければと考えています。今後ともよろしくお願いいたします。

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「自然栽培」については、以前から耳にしたことがあり、小清水町で「自然栽培」を実践中の農家の方からブラジルでの超超大規模な「自然栽培」のお話を伺ったことがありました。

その「メーメーファーム」の和田さんと、先日あるイベントで再会。

これは、いいチャンス!と、さらにイロイロ伺いました。

その土地、その気候にあった方法がある。本州の実践が書いてある本をそのままオホーツクにはあてはめられない」

(→脳内翻訳=マニュアルや、既成のやり方、画一的なテキストやシステムに頼れない。ひとりひとりの個性を反映できない。)

「自然栽培=放任栽培ではない。雑草の扱いなど、ていねいに作物の様子を見て判断する。」

(→脳内翻訳=子どもがそれぞれの力を伸ばして「育つ」ように場を整える。)」

「むずかしいのと、楽しいのとが混ざってます(笑)」→同感!

最初は、純粋に「自然栽培で自分でもお野菜を育てたいなあ」の気持ちからお話を伺っていたのですが、じっくりゆっくり振り返っているうちに、農業のお話が勝手に脳内変換して「英語教室」バージョンになってしまいました。和田さんごめんなさい(^^;)。

そしてありがとうございました!

メーメーファームで育った自然栽培のじゃがいもと、トマト、大切にいただきまーす。