*レッスンを受講している生徒の保護者の方向けに、教室通信をお渡ししています。以下は最新号からの抜粋です。
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リトルハウス英数クラブは 20年前、2005年の1月からレッスンを開始しました。リトルハウスも「ハタチ」ってことですね。大空町や近隣の皆さまのおかげです。ほんとうにありがとうございます。
2005年当時、生徒さんは3名。小1女子のグループでした。普通のテキストブックを使って始めたものの、「テキストに沿って」のやり方は「当事者の子ども」を置き去りにしてしまいます。「覚えてもすぐ忘れる」「決まりきったことしかできない」など、どうしても「コレじゃない」感がぬぐえず、いろいろ探した末に出会ったのがB.B.カード。
翌年からはB.B. カードをメインにして、同時に「自然な英語にできるだけ触れてほしい」「本の楽しさを知ってほしい」の気持ちから英語の絵本も使うようになりました。2017年に大人の方向けの「英語多読」、2010年からは算数、数学レッスンも開始。生徒さんの成長に伴い、中高生の補習や受験、英検もサポートする今、リトルハウスのことを「塾」と呼ぶ人もいるし「BB 」と呼ぶ人もいるし「えーご」と言う人もいます(笑)きっと、定義し難い曖昧な存在なんでしょう。
この20年間、いろいろなお子さんと出会ってきました。その中で子どもをめぐる環境は激変しましたね。月並みですが、あげてみると、、、
1)インターネット環境の充実
2)スマホの急激な普及。
3)コロナ禍の約5年間の影響
が主なもの。
1)のインターネット環境の充実は、オホーツクのような地方在住の子どもたちが「情報格差」のハンデを乗り越える契機にもなりました。英語学習に関しても「生の英語」の音や文章に簡単に触れることができ、レッスン内容の充実にもつながっています。また転居したり、遠方にお住まいの生徒さんとオンラインレッスンを継続的に行えているのも大空町のネット環境が整っているからです。
一方、少々懸念しているのが2)のスマホの普及です。もちろん、中高生ともLINE やメールで直接レッスン外でやりとりをすることで、勉強の進捗状況もきめ細かくサポートできるようになったのは、画期的だなあと思うのですが、当事者の中高生は少々戸惑いも感じているようです。
「こんなことしてちゃいけない、とわかっているけど、止められない」
「YouTubeをみるのをやめよう!って思ってから1時間過ぎた」
「寝るまでベッドの中でスマホの画面を見ちゃう」
「どうしても着信が気になって、勉強に集中できない」
上記は、実際に私が耳にした中高生の声です。脳科学的にも、十代の脳は「自制」の部分がまだ未発達だそうです。魅力や刺激たっぷりのスマホやネットを自分の意思で使わなかったり、時間を制限するのは難しそうです。「成績が下がったからスマホ禁止」は「あるある😅」のパターンですが、そうなる前に使い方について、子どもと大人が納得いくように話し合って「いい使い方」ができるといいなあと願っています。あ、そういえば、、、小学生の低学年がスマホを使っている姿を見たある中学生は「私が親なら小学生には使わせない」って言ってました😅あはは💦
さて、3)に挙げたのは、終わってみたらなんだったんだろう?の2020年から2024年初頭までのコロナ禍。外出や会合が制限されて、大人ももちろん、子どもたちにはずいぶん窮屈な日々を強いられました。人間は「目」だけで生きているのではないですから、体全体で体験することや色々な人と触れ合って「そうなんだ!」と新しいことを知る機会が制限された影響は、じわじわとやってきそう。最近接する生徒さんの中にはちょっと前なら「誰に教わったわけでもないけど、いつの間にか知っていた」というような知識がすっぽり抜けている子も多くなっています。例えば、、、
エスカレーターとエレベーターの違いが怪しい
時刻を表す「a.m. と p.m.」の意味の違いを知らなかった
「先月」とは「次の月」だと思ってた(「先」のことだから)
などです。低学年ではなく、中学生との会話で出会った事例です。外国語である英語を学ぶ上でも、母語(日本語)で身についた言葉とイメージの一致が大事。問題集やドリルで覚えるものではありません。やっぱり「体験」が大事。人と人とのあいだの、どうってことないおしゃべりが大事なのかもな、と感じています。
というような気持ちで、21年目を迎えております。引き続きどうぞよろしくお願いします。
リトルハウス英数クラブ 新井希久子